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サービスについて語られるとき、ホテルチェーンであるリッツ・カールトンが注目されています。 リッツ・カールトンにおいて特徴的なことは、従業員を”内部顧客”と呼び同じ目線でお互いを理解しあい心から尊敬しあうことだそうです。これがリッツ・カールトンのサービス哲学。 ・どうすればお客様に感動を与えられるか ・従業員が誇りと喜びを持てる職場環境とは何か ・お客様が言葉にされない願望を先読みして満たすためのチームワークとはどういうものか 「豪華な建物と完璧なサービスマニュアルがあっても企業の熱いパッションが底流に流れていなければ、施設産業の域をでることができない。企業の心と魂が従業員を通してお客様に伝わることが必要である」とリッツ・カールトンは考えているのです。 指定管理者となられた民間企業では企業理念、サービス哲学が明確にされている会社も少なくないでしょう。指定管理者の提案書の要求事項として、法人の経営理念、サービス哲学をぜひ盛り込んでいただきたいと思います。そして 「年に1回、全職員を対象にサービス業界から講師を招いて研修を行います」なんていう主体性の無い、ポリシーの見えない提案をする法人は、その時点でNGだと思います。 リッツ・カールトンの従業員は、経営理念や哲学をすべて凝縮した「クレド(信条)」と呼ばれるカードを肌身離さず持っているそうです。クレドとマニュアルの違いについては次のようです・ ・マニュアル 従業員の言語や文化的背景、あるいは教育レベルが多様化しているアメリカ社会で発達したもので、いうなれば頭で理解させて守らせるルール ・クレド 心で納得して実践するもの。同じ感性と価値を共有した人がほんとうに心からクレドをに納得していれば、マニュアルのように細かい決まりを定めなくても、自然に同じ振る舞いができる クレドは四つ折のラミネートカードで、「クレド」「エンプロイー・プロミス」「モットー」「サービスの3ステップ」そして「ザ・リッツ・カールトン・ベーシック」で構成されています。この中でユニークで参考にすべきなのは、特に外郭団体が早急に参考にすべきと思われるのが「エンプロイー・プロミス」です。 「エンプロイー・プロミス(従業員への約束)」 リッツ・カールトンではお客様へお約束したサービスを提供する上で、紳士・淑女こそがもっとも大切な資源です。(ここでいう紳士・淑女とは従業員のことなのです。クレドカードの「モットー」の中に、紳士淑女にお仕えする我々も紳士淑女です、と書かれています)。 信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を原則とし、私たちは、個人と会社のためになるよう、持てる才能を育成し、最大限に伸ばします。 多様性を尊重し、充実した生活を深め、個人のこころざしを実現し、リッツ・カールトン・ミステーク(神秘性)を高める・・・。リッツ・カールトンはこのような職場環境をはぐくみます。 指定管理者となった外郭団体のトップの皆さん、もしくはその外郭団体の設立者として外郭団体の経営指導を担当されている自治体の皆さんは、外郭団体の職員に「何を約束していますか」。先日ある会合で指定管理者となられた外郭団体の職員の方にお話をうかがう機会があったのですが、今、約束されていることは「毎年の給与ダウン」と複数の方がおっしゃっていました。 首都圏のある自治体では指定管理者制度の導入を外郭団体の解散に役立てて、行政改革を推進させているところがあります。それならそれでいいんだと思います。自治体としてのコンセプトを明確にして、住民サービス向上と自治体の財政負担軽減のために外郭団体団体ではなく民間企業を選択する、これは住民に対しても外郭団体の職員に対しても説明のつくことではないでしょうか。それに対して、「非公募・随意契約で指定管理者に指定するから人件費の大幅削減をしろ」といわれている事例が少なくないようですが、これはさまざまな面からあまりにも無責任な采配ではないでしょうか。 指定する側も、指定される側も、 サービス哲学と実践方法について真剣に取り組み、 従業員満足度を高めることこそがサービス向上を生み出す原動力になる ということを認識してほしいと思います。 そして従業員満足度を高める手段は、単に給料面だけではなく たとえ賃金カットしても、モチベーションを維持・向上させる策はある ということを研究してほしいものです。 指定管理者制度は自治体のためのものではありません。 施設を利用し、または観客として訪れる、納税者である地域住民(お客様)のための制度であることを肝に銘じていただきたいものです。 「サービスの向上」の対極にあるのは「サービスの低下」ではなく 「利用者の危険性の向上」なのです。 |
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