|
公立施設の開館時間帯については設置条例等で定められていることが多く、概ねその時間帯内での営業がされていたことと思います。 既存の施設の多くは民間の類似施設が誕生するよりも早い時期に設置されており、当時は人々のライフスタイルも現在ほど多様化していませんでした。 つまり会社に出勤する前にジムで汗を流すとか、仕事のあとにギャラリーで癒されるとか、コンビニのバイトが終わった深夜に演劇の稽古をするなどのことは想定されていなかったのです。 そのため多くの公立施設の開館時間帯は午前9時〜午後9時の範囲に収まっている状況ではないでしょうか。 しかし私たちのライフスタイルは平成の時代になってから大きく変化したように思います。 その舵取りをしたサービス産業のひとつにフィットネスクラブがあります。多くのフィットネスクラブはテナント契約でビルを借りており1日の営業時間に関わらず賃料は定額であることから、ビジネスマンの会員確保のために営業時間を深夜にシフトさせていきました。そして立地条件を反映して早朝からのオープンを選択した施設もありました。 営業時間を長くしたことによって家賃は変わりませんが、人件費は増大することから現在では曜日や立地条件に合わせて営業時間帯を決定しているというのが実情です。とはいえ例えばスポーツ施設においては公立のものよりも民間のもののほうが営業時間が一般的には長いようです。 このことは当然、売上を向上させることと利益を確保することのバランスが考慮されているわけで、利用者サービスというよりは会員確保・利用率向上による売上アップを狙っているものです。数多くの店舗を運営する企業であれば経験によるノウハウが蓄積されており、もっとも効果的な営業時間帯を選択することができるのでしょう。 指定管理者制度は「利用者サービス」と「コスト削減」が導入の目的とされていますが、実は「売上アップ」と「コスト削減」=「コストパフォーマンスの高い経営の実現」と言い換えることができます。このように考えれば外郭団体においても施設の管理方針について、優先順位が見えやすいのではないでしょうか。 つまり近所に23時まで営業しているフィットネスクラブがあれば、そのエリアでは23時まで需要があるわけですから、利用者サービスの向上を優先すれば23時が閉館時間となるはずです。21時までの営業を23時まで延長することで利用者が50人増えるとして利用単価が400円であれば利用料収入は20000円の増収となります。職員はローテーションで対応するとしてアルバイトスタッフを時給1000円で4人配置すれば8000円のコストが発生します。あとは空調や照明のコストがいくらかかるかです。人件費を含めて総額20000円以内であれば、23時まで営業すればいいのではないでしょうか。 ここでは体育施設について考えてみましたが他の施設でも同様です。 要は売上とコストのバランスです。民間ではサービス施設だけでなく、スーパーマーケット等の商業施設においても閉店時間は深夜にシフトしています。それを支える労働力は確保できているわけですから、公立施設においてもスタッフは確保できるはずです。 公立施設が制度の変更や課題の解決を考えるとき、これまでは同じ公立施設を参考に答えを探していたようですが、それでは指定管理者制度の時代に相応しいとはいえないでしょう。民間企業と競争が前提ですから、解決策を見つけるときのヒントも民間施設に求めることになるのです。 |
| << 前記事(2006/09/01) | トップへ | 後記事(2006/09/02)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2006/09/01) | トップへ | 後記事(2006/09/02)>> |