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公の施設は地域におけるさまざまな活動の拠点です。生涯教育の場、レクリエーションやスポーツ、文化活動などだけでなく介護施設や斎場・霊園も指定管理の対象となっています。 自治体の直営から外郭団体への業務委託になってよかったこと最大のことは、施設の運営者が固定しているということです。 自治体の職員は概ね3年程度で異動になります。スペシャリストよりゼネラリストがお役所の方針だからです。外郭団体に委託されプロパー職員が施設の運営を行うようになったおかげで、スタッフの固定化が可能になりました。 施設のもつ固有の雰囲気、そこの温度とも言うものは、施設を運営している「ヒト」が産み出します。そして「ヒト」に影響を与えているのは施設運営のトップです。 業務遂行上のマニュアルが整備され研修制度が充実している外食産業においてですら店長によっておなじチェーンのお店でも雰囲気はかなり違います。同じ店舗であっても店長が替わることで、雰囲気や印象ががらっと変わることも少なくありません。 【参考−「サービスを超える瞬間」高野登著より引用】 大阪の開業前、リッツ・カールトン創立者であるシュルツィが何度も来日し、そのたびに日本有数のホテルを選んで宿泊していました。ある日のこと、打ち合わせを兼ねて宿泊しているホテルに訪ねていくと、彼はロビーで私にこう尋ねました。 「タカノ、このホテルをどう思う?」 私は宿泊していないので、ロビーを観察して答えるしかありません。 「ロビーの造りは効率的にできていますね。ドアマンの対応も良かったですし、さすがに評価されているホテルではないでしょうか」 あたりさわりのない答えを伝えると、シュルツィは首を横に振って私をロビーの真ん中まで引っ張っていきました。そして目をつぶらせてこう言うのです。 「そうじゃない。ドント・シンク、フィール(考えるな、感じなさい)だよ」 最初は面食らいました。感じろと言われても、目を閉じてしまったので何も見えません。聞こえるのは、ロビーでヒトが話すささやき声ぐらいです。 「どうだ、このホテルの温度を感じるか?」 そこで私は、はっと気がつきました。シュルツィはいつも温度に気を配れと言いました。もちろん温度は気温や室温のことではありません。従業員が醸し出す温かみ、お客様が心からリラックスできる雰囲気、人と人が触れ合うことによって生まれる活気。シュルツィは、それらをひっくるめてホテルの温度というのです。いいホテルは、ほどよい暖かさを持っています。」 コストパフォーマンスを高めるために外食産業ではここ数年、効率的にアルバイトを配備していますが人件費は圧縮できていますが、客にとっての店舗運営には支障が出ています。もっとも顕著な例は、テーブルセッティングの遅れです。ランチタイムや週末など食器が報知されたままになっているテーブルを横目に見ながらアルバイトが忙しく歩き回り、入り口には順番待ちの客が並んでいる、という状況です。 アルバイトの配置ばかりではありません。以前はフロアーと厨房の両方にそれぞれ責任者がいましたが、最近では1人の責任者が兼務していて主たる業務が厨房管理になっているチェーンがあります。これではフロアーの状況が把握できず、効率的なアルバイトの配置もできません。 指定管理者制度のもと、公の施設において「長」の業務はこれまでになく重要です。そして長の「能力」は施設管理全般を左右する要素であることを認識する必要があります。 「あること」自体が評価された施設から、「繰り返し利用したい施設」へと、公の施設が変化していくこと。指定管理者制度導入の効果のひとつです。 ホスピタリティの原点、心が暖まる「人との接し方」を学んでみませんか。 リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
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