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「現金の取扱い対策は適切か」ということをここで取り上げるのは、指定管理料の原資が地域住民の税金という事情があるからです。指定管理者が民間企業であれ外郭団体であれ、現金・預金の管理などはその法人の責任において行えばよいのですが、お役所から見た場合の適切な指定管理者としてはお役所なみの現金取扱規程を用意しておくことが信頼度の向上に役立ちます。 お役所ではそこで執り行われる事務についての規程が事細かに決められています。現金の取扱に関することは「財務規則」とよばれる規程の中に記載されています。 具体的な内容を一部紹介します。(概ねどこの自治体においても内容は類似しています) ■まずは利用料などの収入を現金で受けるときの規程 (現金領収) 第62条 次に掲げる歳入の収入については、納入通知書又は納付書によることが困難である場合に限り、現金領収することができる。 (1) 使用料、利用料及び手数料 (2) 入場料及び証紙売上代 (3) 生産物、漁獲物、製造品その他の物品売払代 (4) 郵便振替法第38条第2項に規定する払出しに係る収入金 (5) 各種刊行物頒布料、診療収入、賄料収入、収容動物飼育管理収入、講習会等受講料及び理容、美容又は理療の実習に伴う収入 (6) 滞納金、延滞金及び違約金 (7) 寄附金 (8) 計量法(平成4年法律第51号)に基づく出張検定等に要する費用 (9) 道路交通法第51条第14項の規定に基づく違法駐車車両の移動、保管その他の措置に係る費用及び同法第51条の4第4項に規定する放置違反金 現金を取扱う事で事故発生のリスクが生じることから原則は口座振替や証紙による収納方法ということが伺えます。 ■現金を取扱う人に関する規定 (出納員の設置) 第81条 出納員は、別表第5中欄に掲げる各課及び各所に置くものとし、それぞれ当該右欄に掲げる職にある吏員をもつてあてる。 2 前項の規定にかかわらず、必要があるときは、別に定めるところにより出納員を任免することができる。ただし、議会局、監査事務局、人事委員会事務局、警察及び教育委員会にあつては、当該部長は、速やかに出納長に内申の依頼をしなければならない。 3 前2項の規定により出納員に充てられ、又は命ぜられた者で、法第172条第1項に規定する吏員でないものは、当該出納員に充てられ、又は命ぜられている間、法第172条第1項に規定する吏員に併任されたものとする。 (出納員以外の会計職員の設置) 第82条 法第171条第1項に規定する出納員以外の会計職員は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める事務を行うものとする。 (1) 現金出納員 現金の出納保管に関すること。 (2) 物品出納員 物品の出納保管に関すること。 (3) 現金取扱員 現金出納員を補助すること。 (4) 物品取扱員 物品出納員を補助すること。 (5) 会計員 出納長及び出納員を補助すること。 2 現金出納員及び物品出納員は、別表第6の機関等の欄に掲げる各課、各所等に置き、現金出納員にあつては同表現金出納員とする職の欄に掲げる職にある者をもつて充て、物品出納員にあつては同表物品出納員とする職の欄に掲げる職にある者をもつて充てる。 3 前項の規定にかかわらず、必要と認めるところに現金出納員及び物品出納員を置くことができる。 4 前条第2項の規定は、現金出納員及び物品出納員を新たに設置する必要が生じた場合に準用する。 5 現金出納員を置く機関等に現金取扱員を置くものとし、現金出納員の事務を直接補助する者は、現金取扱員を命ぜられたものとする。 6 物品出納員を置く機関等に物品取扱員を置くものとし、物品出納員の事務を直接補助する者は、物品取扱員を命ぜられたものとする。 7 出納長及び出納員の事務を直接補助する者は、会計員を命ぜられたものとする。 8 第2項、第5項及び第6項の規定により会計職員に充てられ又は命ぜられた者で、法第172条第1項に規定する吏員その他の職員でないものは、当該会計職員に充てられ又は命ぜられている間、法第172条第1項に規定する吏員その他の職員に併任されたものとする。 (出納職員の現金の保管) 第82条の2 出納員及び現金出納員が、その手もとに保管する現金は、これを堅固な容器に保管しておかなければならない。ただし、特別の理由のあるときは、これを確実な金融機関に預金し、又はその他適当な方法によりこれを保管することができる。 第83条 削除 削除〔昭和58年規則41号〕 (出納職員の事務引継ぎ) 第84条 出納員、現金出納員又は物品出納員の交替があつた場合は、前任者は、発令の日から7日以内にその保管に係る現金又は物品、帳簿及び帳票(以下「帳簿等」という。)並びに関係書類を後任者に引き継がなければならない。 2 前項の場合において前任者が死亡その他の事故により自ら引継ぎができないときは、出納長が指定した職員が前項に準じて後任者に引継ぎを行うものとする。 3 出納員、現金出納員又は物品出納員を置かなくなつたときは、出納員にあつては出納長に、現金出納員及び物品出納員にあつては所管の出納員にそれぞれ第1項に準じて引継ぎを行うものとする。 4 前3項に規定する事務引継ぎは、現金、帳簿等、関係書類等について事務引継書(第44号様式)を作成して行わなければならない。 5 前項の規定により引継ぎを終わつたときは、後任の出納員は出納長に、現金出納員及び物品出納員は所管の出納員にそれぞれ3日以内に報告をしなければならない。 (事務引き継ぎの立会い) 第85条 次の各号に掲げる者の事務引き継ぎに際しては、当該各号に定める職員が立ち会うことができる。 (1) 出納員 出納長又は出納長が指定した職員 (2) 現金出納員及び物品出納員 出納長、出納員又は出納長若しくは出納員が指定した職員 事務の引継ぎ方法まで取り決められています。 ■現金で領収する場合の規定 (現金領収による収納) 第88条 出納長、出納員又は現金出納員(以下この章において「出納長等」という。)が現金領収をしたときは、現金領収書(第45号様式。課税対象歳入にあつては、第45号様式の2)を納入者に交付しなければならない。この場合において証券を収納したときは、領収書に証券受領の旨を表示するものとする。 2 前項の場合において、寄付金を領収したときは、現金領収書に代えて寄付金領収書(第46号様式)を交付しなければならない。 3 金銭登録機を使用して現金領収したときは金銭登録機による領収書の交付をもつて、納入通知書(9)により徴収する収入金を領収したときは現金出納員(各所にあつては、出納員)による当該納入通知書への収入済印(第47号様式又は第47号様式の2)の押印をもつて第1項の規定による現金領収書又は前項の規定による寄付金領収書の交付に代えることができる。 4 第1項の規定にかかわらず、自動販売機その他これに類する機具により領収する代金、公金に関する郵便振替又は通常払込等の方法による収入金、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成14年法律第151号)第3条第1項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う同法第2条第6号に規定する申請等又は県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例第3条第1項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行う同条例第2条第6号に規定する申請等を行つた者が、知事から得た納付情報により納付する方法(以下「電子納付」という。)による収入金及び第62条第2号に掲げるものについては、領収書を交付しないものとする。 5 会計員又は現金取扱員は、第1項の規定による現金領収を行つたときは当日の最終領収書原符裏面に第48号様式により収入金の集計を記載し、前2項の規定による現金領収を行つたとき(電子納付により現金領収を行つたときを除く。)は現金集計表(第49号様式)を作成し、出納長等に現金及び証券を引き継がなければならない。 ■領収した現金の取扱についての規程 (現金領収の場合の納付) 第90条 出納長等は、領収した現金を領収した日の翌日から5日以内に納付書により指定金融機関等に納付しなければならない。ただし、保管現金が20万円を超えたとき又は証券を収納したときは、即日又は翌日にこれを納付しなければならない。 2 前項の規定にかかわらず、出納長が特に認めた場合は、納付を延期することができる。 3 出納長等は、第1項の規定により納付するときは、当該納付書に現金納付又は証券納付の旨をそれぞれ表示しなければならない。 4 出納長等は、指定金融機関等から第1項の規定により納付した証券が不渡りとなつた旨の通知を受けたときは、直ちに収入取消通知書(第50号様式)により当該納付に係る収入を取り消す旨を納入者に通知しなければならない。 その他もろもろの規程が整備されています。興味のある方は自治体のWEBサイトの「条例・例規」を参考にしてみてください。 規程集に書いてあることはもっともなことで程度の差はあるものの民間企業でもそれなりのルールは存在しているでしょう。多くの外郭団体では諸規定を自治体に準じているため同様な規程が整備されています。 これをみて判断する限りでも、お役所や外郭団体における事務の効率化というものは容易ではないように思えます。 それはさておき、お役人さんたちにしてみれば上記のルールが常識なわけですから、指定管理者に対してもそれなりの基準を期待してしています。 「現金」というものが当たり前の民間企業に対して、お役では特別なものとして慎重に扱われていることがあります。 このあたりの事情を考慮して提案書の作成をすることが肝心です。 応募要項や仕様書の中に現金取扱に関することが記載されていたら、「そんなことはあたりまえ」と片付けずに、とりあえずその自治体の財務規則を研究した上で提案書を作成することが、選定委員の評価を高めます。 |
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